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2007年01月20日

●当たり前の事を書いてみる。

「企業」が介入するのは、「同人」か?


最近色々頭イテェっての。

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コメント

同じ趣味、同じ志を持った者(同人)が作った冊子或いは創作物は全て「同人誌」あるいは「同人的創作物」であると思いますし、自然人(個人)だろうと法人だろうとその定義は変わらないでしょう。
法人(企業)も自然人も同じ「人」であり、それを何故(どのような理由で)区別するかを先ず定義する(「当たり前」とする根拠を明確にする)必要があると思います。
自然人だろうと法人だろうと「同じ趣味」「同じ志」があるか否かで判断すべきであり、当事者に「創作物を作っている」と誇れる気持ちがあるか否かで判断すれば良いのではないかと。志を持ち、その志に基づいて創作物を作っているとするならば、法人も自然人も徒に批判する理由は無いかと思いますが。
後は、即売会等のルールや、社会や業界の通念や常識という基準で第三者的に判断されるだけですよね。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%90%8C%E4%BA%BA%E8%AA%8C
「同人誌は必ずしも商業的な利益を目的としない」と言う観点で言えば
企業と言う存在が利益の追求を目的として成立する以上、
同人の枠組みから外れるんでは?と言う疑問は必ずしも的外れでないと思います。

あれ、名前がAnonymousになってら_| ̄|○

「利益」という物をどう考えるかにもよりますが、企業であろうと個人であろうと利益を追求している人は決してゼロではないですし、1円たりとも利益を得る(元手を得る)事を許さないとなれば、より大規模な(作り手が作りたいと考えている)同人誌等の制作物が作れなくなりますし、そういう定義づけをすると何も言えなくなる人間は決して少なくありません。
「同人=パロディ」とするのであれば、二次創作で(本来ならば創作者が得るはずであった)利益を得るなという話になりますが、それこそ個人であろうと法人であろうと同じ話になります。

率直に疑問に思うのは、著作権的にグレーゾーンなところで金銭のやり取りをすることが個人と法人でどう違うのかという事です。少なくとも個人であっても商業規模の売上を上げている人はいますから、金銭の多寡で区別される問題でもありません。
その中で法人が同人という世界に参入してはならない事を「当たり前」とするのであれば、その前提について明確な定義づけや説明は必要でしょうし、それは「嫌儲」に代表される主観的(感情的)なものではなく、第三者的に見て納得出来るものである必要があるでしょう。

同人世界に企業の介入を一切許さないとなれば、それこそ「コミケット」や同人誌系のアンソロ本を出版している会社、同人誌を印刷している会社まで一斉に排除しなければならなくなります。そこまで意識して「企業が介入するのが同人か?」と述べるならばまだ話は分かります。

微妙な問題を多く含有しているだけに、本件は一言で乱暴に語れる話ではありません。その中で何が「当たり前」なのだろうかは、率直に疑問に感じました。

確かに個人であっても法人並の利益を得ている作家さんはおられます
(実際疑問視されていますし、私自身もそう考えています)が、
個人の場合は利益が主目的なのか副次的な結果なのか
ブログ等で公言している場合はともかくとしても
第三者からは判断できません。
(幻超二さんと言う方の制作した100円本が原価割れだったと
後日制作された本で記述されていたように記憶しています)

が、企業の場合はその設立目的からして利益が主眼にあるのでは、と言う点で
個人に比べて非常に疑わしくなります。
そう言った意味では同人における企業に対する目が
個人に比べ厳しくなるのは仕方ない事であると思います。

また、「同人=パロディ」と仰っていますが
「同人=二次創作」ではありません。
少年向・少女向創作や評論等全てひっくるめて「同人」です。
確かに「二次創作」には仰られるような問題点を含む事を承知しておりますが
そこを混同して話を進めるのはそれこそ乱暴な議論ではないかと。
(ちなみに、二次創作についてはだからこそ本来利益に主眼を置くべきでない、
と言った説もあります)

>それこそ「コミケット」や同人誌系のアンソロ本を出版している会社、
>同人誌を印刷している会社
同人誌系アンソロ本は確かに疑問視される面がある、と思っています。
コミケットはイベント開催にまつわる事務処理の問題から必要となった為、
と言う理由で法人化に至った経緯があるはずです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%88
印刷会社(ここで言う印刷会社とは同人誌専門の印刷会社でしょうか)は
難しいところではありますが……「介入」と呼べるような
業務であるか、について個人的に疑問ではあります。

そもそも、何故「同人活動で利益を得る」事が問題なのでしょうか。
今回、企業が同人活動として利益を得る事を問題としていますが、企業が同人活動をして利益を得る事を悪しき事とする根拠が一体どこにあるのでしょうか。
だからこそ、最初のコメントでは「同じ趣味、同じ志を持った者」を同人とし、同人作った冊子或いは創作物は「同人誌」という書き方をしています。そこで「利益を得る事が問題である」とされましたが、個人と企業が同人で利益を得る事に果たしてどのような違いがあり、どこに「企業が同人に介入してはならない事が当たり前」とする根拠があるのかが正直言って分かりません。

「企業=利益を追求する組織=悪」という単純な理屈は成立し得ません。コミケットがそうであるように、企業というものは個人で達成する事が困難である事柄を達成するために組織されるものです。企業が利益を得る事は、自身を維持するためであり、社員を養うためであり、或いは企業としての目的を達成するためです。
また、企業というものは基本的に社会的責任を伴う立場にあり、例えば会計上でも個人事業主よりも多くの書類の提出義務があり、そして企業会計原則では会計の透明性が求められます。そして、企業の規模によっては雇用の創出や社会貢献活動も義務付けられますから、企業というものは単に経営陣の金儲けのためだけに設立され維持されるものでもありません。

仰られているように、同人=二次創作ではありません。だからこそ、最初のコメントでは同人の定義を書きましたし、二回目のコメントでは「同人=パロディ『とするのであれば』」と書いています。
二次創作は著作権上の問題も孕んでいます(こちらにしても、著作権者から直接許諾を受ければ問題は無いでしょう)が、そうではない、前述の「同じ趣味、同じ志を持つ」意味での同人活動を企業が行なってはならない法的な理由はありませんし、著作権上全く問題がない(オリジナルの)創作物を作る事に問題はないでしょう。
例えば、個人で制作するにはあまりにも巨大な同人創作物(例えば映画)があって、それを作るために敢えて企業を作り、その企業活動の一環として同人創作物を作り上げて公開する事は問題なのでしょうか。例えば、漫画家がアシスタントの事を考えて会社を興して、アシスタントを社員として雇って福利厚生を充実させる事は問題なのでしょうか。これらの事は企業が存在し、そして利益を得る事が出来なければ実現出来ない事です。

ここまでコメントのやり取りをしながら改めて考えてみましたが、どうしても企業が同人に介入してはならない事が「当たり前」とは思えません。

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